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みきちゃん

2017年05月27日

がん最新情報Ⅹ 簡単にできるがん診断の最近の話題

がん最新情報Ⅹ 簡単にできるがん診断の最近の話題


がん最新情報Ⅹ 簡単にできるがん診断の話題

前回Ⅸのリキッドバイオプシーと同様、尿や血液でがんのリスクを診断する方法で、話題になった2つをご紹介します。

emoji33線虫の嗅覚を利用した「N-NOSEエヌ・ノーズ」
九州大学の広津たかあき氏らは線虫の鋭い嗅覚を利用して尿一滴で10数種類のがんのリスクを診断する方法を見つけました。(PLOS ONE10(3)2015) これは、がん細胞に特有な分泌物の臭いに線虫が反応し、がん患者の尿の周囲に集まってくることを利用したものです。がん患者24例中23例陽性(感度95.8%)、健常者218例中207例陰性(特異度95.0%)と共に高いものでした。がん患者24例中12例はステージ0~Ⅰ期の早期がんでした。まだがんの種類は同定できませんが、特定のがんにだけ反応しない線虫株を作製しており、将来同定できる可能性があるとしています。

emoji33実用化に向けて日立との共同開発始まる
広津氏は株式会社HIROTSUバイオサイエンスを設立していましたが、2017年4月に日立製作所とこの検査の実用化に向けて共同研究開発契約を結びました。今までの人による検査では1日に3~4人しかできませんでしたが、日立は線虫癌検査自動解析装置を新たに開発し、自動化、高速化で2019年末の実用化を目指しています。そして自由診療の枠組みで1回数千円で検査できるようにしたいとしています。
ごく少量の尿で早期がんも高い確率で診断できれば大変喜ばしい事ですので、一刻も早い実用化が望まれますし、癌の種類の診断も期待したいところです。

emoji337大がんのリスクが一挙に分かる「アミノインデックス検査」
アミノ酸の多くはタンパク質の構成成分で20数種類ありますが、健康な人では血中濃度は常に一定に保たれています。がんになるとそのバランスが崩れてしまう変化を捉えてがんのリスクを判定する検査で、足利工業大学看護学部長の山門實氏(元三井記念病院健診センター長)が味の素と共に開発しました。(日経gooday 2017年4月25日) 例えば,肺がんではグルタミンやヒスチジンなどが減り、オルニチンやセリンが増加します。胃がんではトリプトファンやヒスチジンをはじめ多くのアミノ酸が減ってしまう等です。2011年4月から5年間で約15万人が受けたということです。
チエックできるのは、肺がん、胃がん、大腸がん、膵臓がん、男性はプラス前立腺がんの5種類、女性はプラス乳がん、子宮・卵巣がんの6種類です。(子宮と卵巣がんは区別できません)主要ながんは全て含まれています結果は通常(1とすると)より低い「ランクA](大阪医大のデーターで0.3~0.7倍)、やや高い「ランクB」(1.3~2.0倍)、高い「ランクC](4.0~10倍)の3段階で示されます。「ランクC]はがんである可能性があるので精密検査が必用ですが、実際にがんが発見されるのは約100人に1人です。三井記念病院の5172人の解析では、がん発見率は0.33%(1000人に3~4人)でした。人間ドック全国集計(2015年)の発見率0.26%より高く、その殆どが早期がんだったとしています。(山門)
検査は5mlの採血で、費用は約25000円です。この検査を受けられる医療機関は[http://search.aminoindex.jp/]で検索できます。
アミノインデックスはどのがんのリスクが高いかわかるメリットがありますが、高リスクの人の癌の率は1%で感度は低いようです。しかし「ランクC]とされたらやはり精密検査を受けないと心配ですね。
                                                     (文責 篠原)


Posted by みきちゃん at 16:39
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